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 今年は振り返るほど映画を観ていませんでした。
大体、年間100本強。少なくても50~60本(一週間に1本ちょっと)は観ていましたが、今年は数えるほどしか・・・いや数えるほども、かな。
 そんなんではいけないのですが、どうも食指が動く作品がなく。
かつての仕事仲間、映画業界に今もいる連中に話を聞いてみると、今年は日本の映画業界全体の興行収入(簡単に言うと映画館(劇場)でチケットを買った売上)で1,800億円規模とのこと。
昨年、一昨年が大体2,000億円弱で、更にその前年が2,000億円強なので、1年で200億円、約10%強ほどの落ち込みになります。
ちなみに昨年の大ヒット作「崖の上のポニョ」が155億円の興行収入。
今年はメガヒット作品が生まれず、全体的に苦戦したのかがよくわかります。
全国でのスクリーンの数は、3,600ほど。
なので1スクリーンの興行収入は、5,000万円ほど??
そうすると1ヶ月が417万円、1日平均だと14万円弱。これを平均客単価換算して@1,600(前売り/割引と当日のおおよそ)で割ると1日の来客数が87人ほど。
段々寂しさが増す感じです。
何の影響なのか、色々言われてますが、まずは土日の高速道路の割引。
どこまで行っても1,000円、というものですね。
高速道路は安い⇒天気がいい⇒ドライヴでどこかへ(近場の暗い映画館には行かないかな)という感じでしょうか?
一時期全国各地にできたシネマコンプレックス。
たくさん出来ているように思え、映画業界の好況感を示したかのように思えましたが、最近では場所によっては閉鎖するところも。
通説的には、「見晴らしのいい」場所にあるとこほど閉まってる、なんて言われてます。

 前回紹介した「アラビアのロレンス」もそうですが、何回も観返したくなる作品がある。
「アマデウス」もそういう一本。
1984年にアカデミー賞で最優秀作品賞、監督賞、主演男優賞などを獲得した。
賞を獲ることが全てではないし、しかも歴代のアカデミー賞の最優秀作品賞受賞作品の中でもその評価と観る者の価値がマッチする作品はそう多くない。
しかし、「アマデウス」はその価値が違わないことを証明し得た作品ではないかと思う。
「アラビアのロレンス」もそう。

 お葬式。そこから始まる。
1962年に製作された言わずと知れたデヴィッド・リーン監督の傑作。
舞台は1916年のアラビア半島。
世界大戦への予感をはらんだ情勢の中、列強が覇を競う。特に落日間近のオスマン・トルコ帝国が支配していたアラビアからシリア、イラクにかけては英仏がそれぞれに近隣に軍を派遣して様子を伺う。
イギリスは、半島に群雄割拠のように勢力を持ち、独自の掟で生きる各部族を動かしてゲリラ戦を仕掛ける。
これを指揮したのがトーマス・E・ロレンスだ。
彼は、アラビアに同化するかのように部族の衣装を身に纏い、らくだを乗りこなし、徐々に部族の信頼を得て"アラビアの英雄"として巨大なゲリラ勢力となり脅威となっていく。
しかし、それは敵だけでなく味方であるイギリス軍にも対してでもあり、政治的にも利用され、疎まれ、最後は失意の中アラビアを去る。

 最近、テレビドラマとしても新たに製作されたので、「ああ」と思う人も多いと思うが、1974年に山本薩夫監督により映画化されている。
というより、ここへ来てこの原作者・山崎豊子の諸作が続々と映画化、ドラマ化されている。
「不毛地帯」が唐沢寿明主演でドラマに、そして映画化は難しいのではと言われていた「沈まぬ太陽」が渡辺謙主演で映画として、それぞれ映像化されている。
もう観た方も多いと思うが、今、なぜ?この2009年にこれほど・・・という率直な感じだ。